「ギャラリーの受付募集の要項をしてお電話しております。」と、求人の問い合わせ先に、電話をしてみると、今から30分以内にこられるかしら?と言う、女性の声に、驚きましたが急いで身仕度をし、面接に出かける事にしました。自宅付近の小さなギャラリーの戸口のところに、「スタッフ募集」という求人を、先週みつけたので、手帳に連絡先をメモしておいたのです。
今日は、1日予定もなく空いていたので、連絡を入れてみると、急な面接となりました。ギャラリーに到着すると、女性が、戸口に立ちながら、作業員に指示を出しています。何やら、美術品の搬入をしているようです。「あぁ、よかったぁー。地味なスーツを着てくるようにって、言うの忘れちゃったけど、きちんとしてきたわね。いいわ。」と、僕の顔見ると、「採用です。今日から、良いかしら?」と、突然、の採用通知を頂きました。
「というのは、冗談半分なんだけれど、本当は、昨日、採用が決まっていた子が、突然、ドタキャンくらっちゃったのよ。ごめんなさい。」と、作業員に、様々な指示を出しながら、事の事情を話してくれました。「詳しい事は、後ほどお話します。今日は、展示会の初日なので、午後の21時あたりまで、お願いできますか?」という、丁寧な口ぶりに、おそらくきちんとした職場であろうという感じた僕は、女性の申し出を承諾しました。女性は、Kさんというギャラリーのオーナーさんです。本日から開催される展示会の品が、輸送中のトラブルで、1日遅れで搬入されたのだ、大慌てで、今、作業をしているとの事でした。搬入作業が落ち着くと、裏の事務所に呼ばれ、詳しい雇用条件などをお聞きして、こちらで働かせて頂く事となりました。
僕が、ギャラリーのスタッフとして、出逢ったおかしなアーティストさんとのやり取りを、少しずつ書き連ねていこうと思います。本日から、新たなアーティストさんの展示が開始されるとの事で、搬入された作品の梱包材や包装材などが散乱し、事務所内は、散々な状況でした。オーナーのKさん曰く、作品を守る梱包材は、搬入した業者が持ち帰る事もあれば、こちらで処分しなくてはならない事があるのだそうです。
ただ、勝手には、処分できない為、アーティストさんにきちんと、お伺いをたててから処分しなくてならないそうなのです。うちに来るようなアーティストさんは、梱包材を使い回しする人が、ほとんどだから、作品を包装している、梱包材や緩衝材を決してゴミ扱いしないように注意を受けました。ギャラーのスタッフとしての初日でした。