食品と水分は切っても切れない仲と言われていますが、食品の腐敗といった変質に関わっているのは「自由水」であることが知られています。自由水というあまり聞きなれない言葉に対し、食品に含まれるいろいろな成分と固く結ばれている水分に「結合水」というものがあります。
食品内の成分と強く結びついている結合水は、自由水と違って微生物などの侵入から守ってくれている大事な水分となります。
一方、食品の変質を助長する水分とされるのが自由水で、包装ではいかにこの自由水を働かせないようにする(水分活性を抑制する)かが課題となっています。
おむすびに塩をまぶすことで長持ちできる昔からの習慣は、実は悪さをする自由水を塩が結合水に変えていることからだとわかると、改めて昔からの生活の知恵のすごさを実感させられます。