スパッタリング薄膜ってなに?特徴や電子回路の電気的性能を解説します

代表的な薄膜技術にスパッタリングがあります。内部は細かい電子回路で構成されており、正しく動作させるにはスパッタリング薄膜の品質が求められます。今回は、電子回路に影響を与えるスパッタリング薄膜について確認しましょう。

スパッタリング薄膜

スパッタリングは代表的な薄膜技術で、半導体のウェハプロセスで使用されています。たとえば、LED(Light Emitting Diode)や液晶ディスプレイで使われる透明導電膜も含まれています。

スパッタリング薄膜の特徴

スパッタリング薄膜には、電気の流れを調整する役割があります。電気の流れは、半導体や電子部品など薄膜で電子回路を構成することで実現します。電気抵抗が高くなると電子部品の信号処理速度が遅くなり、発熱が発生するトラブルが起こります。

電子回路は細かい回路で構成されており、回路同士が触れると電子部品が正しく動作しません。このように細かい回路に正しく電気を流すには、スパッタリング薄膜の品質が重要になります。

電子回路の電気的性能

正しく動作させるには、電気の流れやすさは重要です。しかし、電気の流れやすさ以外にも、膜厚と線幅の要素が大きく関係しています。膜厚は薄膜の厚さで、線幅は薄膜のパターニング幅です。

電子回路の導電性能は、薄膜の導電性に加えて薄膜の膜厚とパターニングした薄膜の幅で決まります。ただし、導電性が高いから品質が高いとは限りません。たとえば、タッチパネルが抵抗膜方式である場合は電気抵抗が高くないと正しく機能しません。

また膜厚はスパッタリング成膜をおこなうとき、出力パワーや処理時間で調整できます。一方、線幅はパターンの作り方に依存しているのが特徴です。膜によって加工のしやすさや加工後の断面形状が変わり、スパッタリングの成膜条件や薄膜の材料種も影響するといわれています。

まとめ

スパッタリング薄膜は、代表的な薄膜技術です。一般的には、半導体のウエハプロセスで使用されています。電子回路は細かい回路で構成されており、回路同士が触れると電子部品が正しく機能しません。そこで重要になるのが、スパッタリング薄膜の品質です。電子部品を正しく動作させたいなら、スパッタリング薄膜の品質を維持することが大切です。

参考:

https://techtimes.dexerials.jp/elemental-technologies/sputtering-basics/