食品や医薬品の包装では、開封されていないことを保証する「タンパープルーフ包装(いたずら防止包装)」が一般的に採用されております。子供が容易に開封できないように工夫した「チャイルドレジスタント(CR)包装」も医薬品などの包装で重要です。また、社会の高齢化に伴い、バリアフリーな包装設計も必要となってきております。
工業製品の包装としては、金属製品の防錆包装技法や精密電子機器の静電気防止包装技法などがあります。以上述べた色々な包装技法で使用される包装材料には、包装技法の種類により多少異なりますが、いろいろな特性が要求されます。
例えば、品質保全性、安全性・衛生性、便利性、商品性、経済性、作業性、環境対応性などです。また主要な食品包装技法に使用される包装材料に対して要求される主な特性とプラスチック包装の場合の包装形態として、例えば真空包装では、要求特性として“ガスバリア性(気体、水分、溶剤等を遮断する特性)”“防湿性”“突刺強度”がり、包装形態として“パウチ”が挙げられます。プラスチック包装材料は、現在食品包装で最も多く使用されていますが、この場合、ガスバリア性が非常に重要な要求特性となります。
また医薬品の場合で言えば、品質劣化のほとんどが、何らかの化学変化によって引き起こされると考えられております。安定性に影響を与える外的要因としては、食品の場合と同様に、酸素、水分、光、温度、微生物、振動、衝撃などがあります。そしてこれらの要因を制御する技法として、食品包装の場合と同様のものが適用可能である。医薬品包装材料に対する要求特性も食品包装の場合と基本的に同等であると言われていますが、その中でも特に、水蒸気に対するバリア性が重要となります。