令和2年7月1日から新たにスタートした「プラスチック製レジ袋の有料化」は、大きく日本社会における販売者と消費者との間の多様なサービスのあり方に波紋を投げかけております。昨今、各メディアなどでも取り上げられているトピックの1つとして、スナック菓子の個包装などが過剰包装にあたるのかどうかといった論争が繰り広げられております。食品などの品質を維持するための保存技術を追求していく上で、昨今の「包装」の技術の向上は世界の近代化とともに大きく飛躍的な発展をとげてきました。その飛躍的な包装の技術向上とともに「使い捨て」の文化が日本社会のモノづくりの土台として根付きはじめていることにも着眼点をもたなくてはならないでしょう。戦時中、戦後に渡って物資が極端に減少した世の中に、多くの人々が抱いた「もったいないの精神」は、戦後まもなく迎えた日本の高度成長とともに築き上げられてきた「使い捨て文化」のなかに、埋もれ消え果てしまったように感じています。