一つの包装された商品を考えた時、例えばみかんの缶詰めであるとすると、包装される商品(みかん)がどのようなもの(柔らかく潰れやすい、果汁が多いなど)でどのような加工がされるのか(皮剥き、種子・薄皮を取り除く、房毎に分けるなど)その素材の特徴や性質を活かした加工技術が必要になります。
そして、その商品を包装するもの(缶詰め)の材料は何が適しているのか判断し、加工する技術が必用になります。包装される商品と包装するもののどちらにも特性を熟知した上で加工がなされなければなりません。
結果的には「モノを包む」だけかも知れませんが、素材を選ぶ化学的技術、加工する技術、そして中身が食品であれば、包装する際の滅菌技術(殺菌工学)や食品加工学、衛生学などといった中身に必要な様々な学問や技術と密接に関係し合っています。
缶詰め1つが私たちの手元に安全に届くまでには多大な学問と技術、加工の手間が必要とされ、更に手に取りやすい形状や絵柄などのデザイン、使用後の廃棄処理なども考慮に入れられ世に送り出されているのです。